裁判員候補者の対象にならない者

■裁判員候補者の対象にならない者

選挙権がある人は、裁判員にも選ばれます!
というのが前提ですが、例外もあります。

日本に住んでいる人のなかには、選挙権の条件である
・日本国民であること
・年齢満20年以上であること
以外の人でも、選挙権を持っていない人がいます。

・判断能力のない障害者
・犯罪者

です。

詳しい条件は、「選挙権を有しない者」として、公職選挙法11条1項に書かれています。
もっと詳しくは、252条、政治資金規正法28条に規定があります。

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◆公職選挙法

第十一条  次に掲げる者は、選挙権及び被選挙権を有しない。

一  成年被後見人

二  禁錮以上の刑に処せられその執行を終わるまでの者

三  禁錮以上の刑に処せられその執行を受けることがなくなるまでの者(刑の執行猶予中の者を除く。)

四  公職にある間に犯した刑法 (明治四十年法律第四十五号)第百九十七条 から第百九十七条の四 までの罪又は公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律 (平成十二年法律第百三十号)第一条 の罪により刑に処せられ、その執行を終わり若しくはその執行の免除を受けた者でその執行を終わり若しくはその執行の免除を受けた日から五年を経過しないもの又はその刑の執行猶予中の者

五  法律で定めるところにより行われる選挙、投票及び国民審査に関する犯罪により禁錮以上の刑に処せられその刑の執行猶予中の者

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1・「成年被後見人」とは、成人(満20年以上)であったとしても、精神上の障害があるため、成人としての判断能力(事理弁識能力)の不十分な人のことです。


2〜5は、犯罪を犯してしまった人です。
刑罰には、いくつかの種類があります。(刑の重い順に記載)

死刑 … 罪を犯した代償として、生命を奪う刑。
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懲役 … 監獄に拘置して一定の労役に服させる刑。無期懲役と有期懲役の2種類がある。
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禁錮 … 刑務所に拘置されるだけの刑。刑務作業は強制されない。
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罰金 … 犯罪の処罰として科せられる金銭。
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拘留 … 拘留場に拘置されること。だだし、1日以上30日未満の間と決められていて、無罪のことも多い。
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科料 … 軽微な犯罪に科する財産刑で、刑の序列としては罰金より軽い。

執行猶予 … 有罪の判決を受けた者でも、情状によって刑の執行を一定期間猶予し、問題なくその期間を経過すれば刑を科さないこととする制度。


2・「禁錮以上の刑に処せられその執行を終るまでの者」とは、刑の言い渡しを受け、裁判が確定した時から刑の執行が終わるまでの期間内が対象です。
ですから、「過去に有罪判決を受けた」人(前科者)とは異なります。

3・「受けることがなくなる」とは、最初に受けた刑に変更がある場合の規定です。
恩赦や裁判のやり直しなどが考えられます。

4・公職にある間に犯した罪によって、服役中、執行猶予中、刑の執行が終わって5年の間、の人です。
「公職」とは、公務員、議員など、公的性格をもつ職業です。

ただし、対象となる罪は、次に揚げるものです。
・刑法 第197条 「公務員の収賄、受託収賄及び事前収賄」
・刑法 第197条の2 「第3者供賄」
・刑法 第197条の3 「加重収賄及び事後収賄」
・刑法 第197条の4 「あっせん収賄」
・公職にある者等のあっせん行為による利得等の処罰に関する法律 第1条 「公職者あっせん利得」

5・執行猶予中でも、「選挙、投票」「国民審査」に関する犯罪による判決を受けている場合には選挙権はありません。


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◆公職選挙法252条

(選挙犯罪による処刑者に対する選挙権及び被選挙権の停止)
第二百五十二条  この章に掲げる罪(第二百三十六条の二第二項、第二百四十条、第二百四十二条、第二百四十四条、第二百四十五条、第二百五十二条の二、第二百五十二条の三及び第二百五十三条の罪を除く。)を犯し罰金の刑に処せられた者は、その裁判が確定した日から五年間(刑の執行猶予の言渡しを受けた者については、その裁判が確定した日から刑の執行を受けることがなくなるまでの間)、この法律に規定する選挙権及び被選挙権を有しない。
2  この章に掲げる罪(第二百五十三条の罪を除く。)を犯し禁錮以上の刑に処せられた者は、その裁判が確定した日から刑の執行を終わるまでの間若しくは刑の時効による場合を除くほか刑の執行の免除を受けるまでの間及びその後五年間又はその裁判が確定した日から刑の執行を受けることがなくなるまでの間、この法律に規定する選挙権及び被選挙権を有しない。
3  第二百二十一条、第二百二十二条、第二百二十三条又は第二百二十三条の二の罪につき刑に処せられた者で更に第二百二十一条から第二百二十三条の二までの罪につき刑に処せられた者については、前二項の五年間は、十年間とする。
4  裁判所は、情状により、刑の言渡しと同時に、第一項に規定する者(第二百二十一条から第二百二十三条の二までの罪につき刑に処せられた者を除く。)に対し同項の五年間若しくは刑の執行猶予中の期間について選挙権及び被選挙権を有しない旨の規定を適用せず、若しくはその期間のうちこれを適用すべき期間を短縮する旨を宣告し、第一項に規定する者で第二百二十一条から第二百二十三条の二までの罪につき刑に処せられたもの及び第二項に規定する者に対し第一項若しくは第二項の五年間若しくは刑の執行猶予の言渡しを受けた場合にあつてはその執行猶予中の期間のうち選挙権及び被選挙権を有しない旨の規定を適用すべき期間を短縮する旨を宣告し、又は前項に規定する者に対し同項の十年間の期間を短縮する旨を宣告することができる。


◆政治資金規正法28条

第28条 第23条から第26条の5まで及び前条第2項の罪を犯し罰金の刑に処せられた者は、その裁判が確定した日から5年間(刑の執行猶予の言渡しを受けた者については、その裁判が確定した日から刑の執行を受けることがなくなるまでの間)、公職選挙法に規定する選挙権及び被選挙権を有しない。
2 第23条、第24条、第25条第1項、第26条、第26条の2、第26条の4及び前条第2項の罪を犯し禁錮の刑に処せられた者は、その裁判が確定した日から刑の執行を終わるまでの間若しくは刑の時効による場合を除くほか刑の執行の免除を受けるまでの間及びその後5年間又はその裁判が確定した日から刑の執行を受けることがなくなるまでの間、公職選挙法に規定する選挙権及び被選挙権を有しない。
3 裁判所は、情状により、刑の言渡しと同時に、第1項に規定する者に対し同項の5年間若しくは刑の執行猶予中の期間について選挙権及び被選挙権を有しない旨の規定を適用せず、若しくはその期間のうちこれを適用すべき期間を短縮する旨を宣告し、又は前項に規定する者に対し同項の5年間若しくは刑の執行猶予の言渡しを受けた場合にあつてはその執行猶予中の期間のうち選挙権及び被選挙権を有しない旨の規定を適用すべき期間を短縮する旨を宣告することができる。
4 公職選挙法第11条第2項の規定は、前3項の規定により選挙権及び被選挙権を有しなくなるべき事由が生じ、又はその事由がなくなつたときについて準用する。この場合において、同条第3項中「第1項又は第252条」とあるのは、「政治資金規正法第28条」と読み替えるものとする。

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